活動報告
ACTIVITY
都議会報告
平成24年第三回都議会定例会
文書質問趣意書
質問事項
一 自転車対策について
一 自転車対策について
私達が普段通勤、通学、買物、サイクリングと利用している自転車は、環境に優しく、健康的で、身近で便利で、経済的と言った良い面があるが、一方自転車が引き起こす事故や、放置自転車等に見られる負の側面もある。
最近は、各自治体が自転車・自転車道・それを取り巻く諸問題に頭を悩ませ、その対策に取り組む所が出てきている。
先般、東京都豊島区では、2011年におこった交通事故のうち約46%の404件が、自転車が絡む事故であった。
自転車が絡んだ事故件数は交通事故全体の約2割が全国平均だが、豊島区は二倍以上であった。
そこで豊島区は9月、自転車の交通安全を図る目的で、「豊島区自転車の安全利用に関する条例」を施行した。区と自転車利用者、自転車を運転する子供を持つ保護責任者の責務を定めた理念条例を定めた。
「自転車利用者の責務」としては、歩行者に配慮した運転や区や警察などが実施する啓発活動への参加を求め、自転車の定期的な点検や自転車損害賠償責任保険への加入も盛り込むというものである。
「保護責任者の責務」としては、13歳未満の子供を自転車に乗車させる場合はヘルメットの着用を求めている。
さて、歩行者と自動車の間で事実上、中途半端な扱いになっていた自転車の交通ルールについては、警察が「自転車は車道通行」という原則を徹底する方針を打ち出したこともあって、歩行者との事故は減少している。
しかしながら、一定の効果は出始めたとはいえ、荷降ろしでの路上駐車など自転車を利用する上での危険は依然残ったままである。
自転車は道路交通法で「軽車両」に分類され、原則として車道走行が義務付けられている。だが、交通死亡事故の多発を受けて1970年から、許可された歩道も走行できるようになった。指針では「自転車は車道」の原則に沿いながら、歩行者と自転車、自動車の分離を進めていくというものだ。
全国の道路約120万キロのうち、自転車専用道やレーンは約3千キロと整備は進んでおらず、歩道を走る自転車と歩行者との事故も後を絶たない状況が続いている。
1 今後、自転車が安心して走行できる環境整備が課題となるが、東京都は自転車や歩行者、自動車それぞれの安全を確保するため、自転車走行空間の整備にどう取組んでいくのか伺う。
自転車全体の事故件数は、01年の約17万5千件から11年は約14万4千件と減っているにもかかわらず、歩行者との事故は06年以降、2800件前後で推移。11年も2801件で、10年前の1.5倍以上である。
警察庁によると、2011年に自転車が赤切符を切られた件数は3623件。06年の268件から約13倍に跳ね上がっている。
11年は1271件に達した。大半は「ピスト」と呼ばれる最初から自転車にブレーキが付いていない競技用自転車での公道走行である。
2 過去5年間の自転車に対する取締り件数と違反態様、また、自転車利用者に対する指導取締り強化のためどのような対策を施しているのか。
都青少年・治安対策本部長は、都議会の質問で、放置自転車対策などを目的とした自転車条例について「早期に提案できるよう取り組む」と述べ、制定の意向を明らかにした。
また、自転車の運転マナー向上のため、自転車へのナンバープレート制度の導入、放置自転車を減らすことを目的としたデポジット(預け金)制度の導入について、検討する考えだ。都が設置した自転車対策懇談会では、購入時に利用者が自転車店で一定の預け金を支払い、氏名や住所などを登録した上で、自転車後部にナンバープレートをつけ、預け金や登録者情報は都の指定団体が管理し、自転車の廃棄時にナンバーを返納し、預け金を利用者に返す仕組みが検討された。
ナンバーから利用者を判明しやすくすることで、危険運転への抑止効果や、人との接触事故が起きた時のひき逃げ防止が期待できる。
預け金については、放置自転車を行政が撤去しても、持ち主が引き取りに来ないケースが多いことから導入検討につながった。
現行の防犯登録制度では利用者情報を警察に登録し、シールを貼ることが義務付けられているが、未登録やシールをはがした場合の罰則はない。新しい制度では罰則導入も検討されている。
都によると、都内で2010年度に撤去された放置自転車は約68万3千台。うち約4割の約30万台は、引き取りに来なかったため、自治体が処分した。都内市区町村の放置自転車対策費は約155億円(10年度)に上っている。
現行では放置自転車として撤去された場合、返してもらうのに負担金約3千円がかかる。これに対して値段が1万円を切る新車も多くデフレに伴って自転車の価格が安くなり、安易な放置が助長されていることや、撤去した自転車の約4割が所有者に引き取られず処分されている現状を踏まえ、「撤去自転車の返還率が大幅に向上するなどの効果が見込まれる」とした。
3 自転車の価格が、都内だけ購入費が上がり、消費者が都内以外で自転車を購入するということになると、都内の業者の売上に影響が出ないか。
4 ナンバープレート制度については厳格な登録制度が必要と考えるがどうか。
石毛しげる議員の文書質問に対する答弁書
質問事項
一 自転車対策について
1 自転車専用道やレーンは、全国の道路約120万キロのうち約3千キロと整備は進んでおらず、歩道を走る自転車と歩行者との事故も後を絶たない状況が続いており、今後、自転車が安心して走行できる環境整備が課題となるが、東京都は自転車や歩行者、自動車それぞれの安全を確保するため、自転車走行空間の整備にどう取組んでいくのか、見解を伺う。
回答
自転車は、都市内の有効な交通手段の一つであり、歩行者、自転車、自動車それぞれの安全・安心を確保しながら、自転車走行空間の整備を進めることが重要です。
都は、「2020年の東京」において、これまで整備した100キロメートルに加え、平成32年度までに新たに100キロメートルの自転車走行空間を整備することとしています。
このため、道路の幅員や利用状況に応じた自転車道や自転車レーンなどの整備手法や、安全性・利便性向上の視点から選定した優先整備区間などを内容とする計画を取りまとめています。
この計画により、既設道路においては、平成32年度までに100キロメートルの整備をしていくほか、新設、拡幅道路においても、整備に取り組んでいきます。
今後とも、交通管理者と連携を図りながら、自転車走行空間の整備を積極的に推進し、誰もが安全で安心して利用できる道路空間を創出していきます。
質問事項
一の2 過去5年間の自転車に対する取締り件数と違反態様、また、自転車利用者に対する指導取締り強化のため、どのような対策を施しているのか伺う。
回答
過去5年間の交通切符を適用した自転車の取締件数については、平成19年が172件、平成20年が375件、平成21年が574件、平成22年が1,438件、平成23年が2,054件、平成24年が8月末現在で1,709件です。
次に違反態様については、取締件数の多い順に、制動装置不良自転車運転、遮断踏切立入、信号無視、二人乗り、その他となっています。
また、自転車利用者の交通違反に対する指導取締強化については、各種の警察活動を通じて恒常的に自転車利用者に対する交通指導取締りを行っているほか、毎月10日の交通安全日に「管下一斉自転車ストップ作戦」を行い、都内全警察署による指導警告及び取締りを実施しています。
このような活動の中で、自転車利用者の交通違反に対しては、必要に応じて自転車指導警告カードを活用した指導警告を行っているとともに、悪質、危険な違反者に対しては、交通切符を適用して厳格に対処しています。
質問事項
一の3 都は、放置自転車を減らすことを目的としたデポジット(預け金)制度の導入について検討する考えだが、都内だけ自転車の購入費が上がり、消費者が都内以外で自転車を購入するということになると、都内の業者の売上に影響が出ないか、見解を伺う。
回答
デポジット制度については、ご指摘の点も含め、様々な課題があるものと認識しており、導入の是非やその制度のあり方については、今後、関係者の意見を踏まえ検討していきます。
質問事項
一の4 都は、自転車の運転マナー向上のため、自転車へのナンバープレート装着義務化を検討しており、制度については厳格な登録制度が必要と考えるが、見解を伺う。
回答
自転車のナンバープレート制度が有効に機能するためには、都内の自転車利用者が全員参加する厳格な登録制度が必要であると考えられ、今後、同制度の導入の是非やその制度のあり方について、関係者の意見を踏まえ、検討していきます。
平成24年第2回定例会 意見書・決議(協同提案含む)提出
超高層建築物の消火栓、スプリンクラー及び防火扉の耐震性強化に関する意見書(案)
今後発生が予想される首都直下地震や東海・東南海・南海地震においては、長周期地震動による超高層建築物の被害が不安視されている。特に、超高層建築物の設備で、消火栓、スプリンクラー及び防火扉の耐震性に係る法的な基準が定まっていないことは、大きな問題であると指摘する研究者もいる。
超高層建築物では、スプリンクラーや防火扉の設置自体は行われているものの、これらは、地震と火災が同時に発生し、複合被害が起きることを前提とした設備とはなっていない。阪神・淡路大震災では、スプリンクラーが作動しない、防火扉が閉まったまま動かず脱出できない、防火扉が閉まらなくなり階段室から火が上がるなどの被害が多発した。また、コンクリート建築物であっても、ダクトから炎が上昇したり、窓を通じて延焼することは、専門家も指摘している。
超高層建築物では、一旦火災が生じると消防車のホースが届かない高層階の消火は極めて困難なことから、その防火や消火に係る設備の耐震性は重要である。
よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、超高層建築物の火災対策のため、次の事項を実現するよう強く要請する。
1 長周期地震動のように長く続く大きな揺れに対しても、性能を失わないような消火栓、スプリンクラー及び防火扉の研究開発と普及を進めること。
2 超高層建築物に設置する消火栓、スプリンクラー及び防火扉について、耐震性に係る法的な基準を整備し、耐震性を強化すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成24年6月 日
東京都議会議長 中村明彦
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、国土交通大臣 宛て
平成23年第二回都議会定例会
文書質問趣意書
質問事項
一 特定非営利活動法人(以下NPO法人という)について
一 特定非営利活動法人(以下NPO法人という)について
今年の3月11日に東日本をおそった未曾有の大震災は、2万数千人の死者と多くの負傷者がでた。
また、家屋が流され被災した方々、原発事故により余儀なく他の地へ移り住んでいる人、こうした被災者の方々に対してお見舞いを申し上げます。
被災地では、行政をはじめとするボランティアが現在まで支援をしているが、各種のNPOを抜きにしては成り立たない状態が続いている。
昨年の内閣府の調査では、20代の56%が「NPO活動に参加したい」と答えている。「人とのつながりを作りたい」「自分の能力や可能性を試したい」という理由が多いようである。
第一生命経済研究所のNPOの調査では、NPO専従者の大学・大学院卒の割合は49%と、圧倒的に高学歴であり、海外救援の「国際協力」も約8000団体あり、中にはTOEIC850点以上が募集条件というのもある。
しかし、有給でNPO専従者の平均年収は186万円。全体の56%が200万円以下と低い収入の数字が出ている。
寄付金については、東日本大震災で関心が高い分支援金が被災地で活動するNPOへ中央共同募金会を通じて20億円以上集まってきている。一方、路上生活者らの自立支援をしているNPOは「昨年一年間で月、40万円くらいカンパがあったが、今年の4月以降は10万円と極端にカンパが落ち込んでいる」今は、災害に視線が集中している、活動の種類や時期によって違いがあるようだ。
さて、この度の法整備は寄付文化を日本に根付かせる画期的なチャンスとなると見る人もいる。
日本は欧米に比べて寄付が少ないと言われてきた、白書によると(寄付白書2010)NPO法人以外への寄付も含めた個人の寄付金は総額5455億円。2009年に寄付をした人の平均寄付額は約1万4千円だった。日本は国内総生産GNP比でみても0.12%。アメリカは1.60%。イギリスは0.68%と日本よりどこも大きい。
さて、NPO法人は正式には「特定非営利活動促進法」という名称の法律で、NPO法人も正式には「特定非営利活動法人」である。ボランティア活動などを行う民間の非営利団体(Non Profit Organization,NPO)に法人格を与え、活動を支援するため、特定非営利活動促進法(NPO法)が1998年3月19日衆議院本会議において全会一致で可決成立した。
NPO法は、1998年6月18日に閉幕した通常国会で成立し、施行日を1998年12月1日とする政令を決めた。(附則1によると、交付の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する)
また、附則2には、施行の日から起算して3年以内に検討を加え、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとある。
法案は、阪神大震災のボランティア活動の成果を受けて我が国でも法制化しようと、1997年6月、衆議院で通過し、参議院で修正され、98年3月4日に参議院本会議で可決、衆議院内閣委員会で98年3月14日に全会一致で可決された。
収益事業を行うことが認められているが、現行法人税法は「公益法人」の取扱いとされ、収益事業には課税されていた。
また、法人及び個人がNPOに寄付した場合、法人及び個人に非課税措置は盛り込まれていなかった。
しかし、鳩山内閣以来「新しい公共」の政策として改正案が提出されていて、今回やっと衆議院、参議院を通過して、6月22日に超党派で可決される運びとなった。
改正案には二つの柱があり、一つは寄付優遇税制の適用対象とするか否かの「認定」権限を国税庁から都道府県と政令指定都市に移すこと。現場に近いレベルでNPOの活動ぶりを判断し認定手続きの迅速化につなげる。二つに「事業収入のうち寄付が5分の1以上」という現行の認定基準に「三千円以上の寄付をした人が100人以上」「条例指定」を加えて選べるようにし、認定NPO法人になりやすくすることである。「認定NPO法人」制度は2001年にできていたが、認定基準が厳しいと指摘されてきた。全国約4万3千のNPO法人のうち認定は215(6月1日現在)にすぎない。今回の改正は、国が認定したNPOに対して個人が寄付した金額のうち、約半分が所得税や住民税から減額される。寄付額から2千円を差し引いた分の40%を所得税額から10%を住民税額から差し引くというものである。(今年1月からの寄付が対象、寄付額の税額控除を受けるには会社員は年末調整ではなく確定申告が必要)
官でも企業でも無い「民」(NPO)に子育て、介護、引きこもり、自殺対策などは、柔軟な対応や機動性が欠かせないし、行政や企業では担えない領域も多い、こうした分野の団体に市民活動を資金面から支援していくという狙いもある、また行政のスリム化にもなる。
実行力があって公共の仕事を担う人たちに活動しやすい環境を整えることを切望する。
さて、
1 現在、東京都はNPO法人の認証はどのような団体に与えているのか、また、東京都が所管しているNPO法人数、その数の全国に占める割合、今後の推移について伺う
2 時折、新聞などでの報道で、NPO法人を隠れ蓑にして違法行為を行う団体の記事を見る。内閣府が2004年に法人認証を取り消した団体は10法人だったのに対して2010年は184法人であった。都の指導・監督について、具体的にどのような権限があり、現在までどのように行っているのか、昨年までの実績について伺う。
3 認定NPO法人の制度改正によって、来年度から、認定NPO法人制度が税法から移行され、NPO法に組み入れられる。それに伴い、認定事務が国税庁から都道府県へ移管されることになるが、前回の予算特別委員会にて、認定NPO法人に対する都道府県の立入調査権や報告徴収権、会計に対する税理士等の関与の義務づけ、国税庁からの滞納情報等の提供といったことが、法案の骨子案に盛りこまれておらず、認定・監督が十分にできないことが課題として取り上げられていた。
この件は、全国知事会が政府に対して申し入れを行っていたが、今回可決された法案には、どれくらいその要望が反映されているのか。また、その反映状況を踏まえ、都としてどのような対応を行っていくのか伺う。
4 また、上記質問に関連して、今年5月、全国知事会の政府に対する申し入れの中に、事務移管に見合う財源措置の要望があったが、人件費やNPO法人の活動に関するデータベース等の財源について、都は今後どのような対応を行っていくのか伺う。
5 今回のNPO法改正により、NPO法人の活動内容に新たな3分野が追加された。その中の一つに、法第2条別表の「前各号に揚げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動」があるが、今後、都としてどのように対応していくのか、伺う。
石毛しげる議員の文書質問に対する答弁書
質問事項
一 特定非営利活動法人について
1 現在、東京都はNPO法人の認証はどのような団体に与えているのか、また、東京都が所管しているNPO法人数、その数の全国に占める割合、今後の推移について伺う。
回答
都は、都内にのみ事務所を置き、ボランティア活動などを行うNPO等の団体から申請があった場合、設立の手続並びに申請書及び定款の内容が法令の規定に適合していること、10人以上の社員を有することなどの、特定非営利活動促進法(以下、「NPO法」という。)に定められた認証基準に適合する場合に、その団体をNPO法人として認証しています。
平成22年度末現在、都が所管するNPO法人数は約6,900法人であり、全国に占める割合は約16パーセントで、平成10年度のNPO法施行以降、法人数は毎年度増加しています。
質問事項
一の2 新聞などでの報道で、NPO法人を隠れ蓑にして違法行為を行う団体の記事を見る。都の指導・監督について、具体的にどのような権限があり、現在までどのように行っているのか、昨年までの実績について伺う。
回答
都は、NPO法に基づいて、NPO法人の監督として、〔1〕報告及び検査、〔2〕改善命令、〔3〕設立認証の取消しを行うことができます。
平成10年度から平成22年度までの13年間に、報告及び検査を16法人、改善命令を19法人に対して行いました。
また、事業報告書を3年以上提出しておらず活動実績がないなどの213法人に対して設立認証の取消しを行いました。
質問事項
一の3 認定NPO法人の制度改正によって、来年度から認定事務が国税庁から都道府県へ移管されることになるが、認定・監督が十分にできないことが課題として上げられている。この件は、今年5月に全国知事会が政府に対して申し入れを行っていたが、今回可決された法案には、どれくらいその要望が反映されているのか。また、その反映状況を踏まえ、都としてどのような対応を行っていくのか伺う。
回答
都と全国知事会は、認定事務の都道府県への移管に当たり、都道府県が認定・監督権限を適切に行使できるよう、国に対して自治事務としての裁量権の付与、国税庁との連携、会計基準の整備などの項目を申し入れてきました。
そのうち、国税庁との連携に関しては、認定を申請するNPO法人が国税の滞納処分を執行されているか等について、国税庁長官に意見を聴くことができる旨の規定がNPO法に盛り込まれました。
都としては、今後も全国知事会とともに、平成24年4月の改正NPO法施行に向けて、今後策定される政省令や、ガイドラインなどにおいて、適切な認定事務の執行に必要な措置をとるよう国に対して求めていきます。
質問事項
一の4 全国知事会の政府に対する申し入れの中に、事務移管に見合う財源措置の要望があったが、人件費やNPO法人の活動に関するデータベース等の財源について、都は今後どのような対応を行っていくのか伺う。
回答
NPO法の改正により、国税庁が所管している認定事務が移管されるとともに、内閣府が所管するNPO法人の認証に関する事務についても都に移管されます。
そもそも都は、他の自治体に比べて、全国のNPO法人数に占める所管法人数の割合が突出して高く、さらに今回の制度改正により、平成24年度以降非常に大きな事務量及び財政負担の増加が見込まれます。
都は全国知事会とともに、適切な財政措置を国に対して求めてきましたが、現段階では明確な回答が示されていません。今後も引き続き、事務移管に見合う適切な額を措置すべきことを国に対して求めていきます。
質問事項
一の5 今回のNPO法改正により追加された分野の中に、法第2条別表の「前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動」があるが、今後、都としてどのように対応していくのか、伺う。
回答
NPO法で定められた特定非営利活動は、「保健、医療又は福祉の増進を図る活動」、「子どもの健全育成を図る活動」など、17分野となっています。
今回の法改正では、これらの活動分野に〔1〕観光の振興を図る活動、〔2〕農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動の2分野と、〔3〕法第2条別表の前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動を追加するものです。
都としては、NPO法人の活動分野として、今回改正の2分野を含む19分野で必要なものは満たされており、現時点では、条例に新しい活動分野を指定する必要はないと考えています。
このため、条例による活動分野の指定に関しては、今後、NPO法人の活動実態や他の道府県の指定状況などを踏まえ、その必要性について検討していきます。
平成23年2月16日 定例会 一般質問
1.水道事業について
私は今月、片道30数時間かけてコンゴ民主共和国に行ってきました。私とコンゴとの出会いは難民の人たちの手伝いを通じて関心を持ったことが始まりです。
このパネルを見てください。
これは、コンゴの首都キンサシャから一時間ほど車で走ったところの学校の写真です。ここは、今日、傍聴席にお見えの慶應大学のサイモン先生、松原先生、長谷部先生が中心になってできた学校です。私がここで日本文化の授業を行ったところです。
私たちの体の65%は、水からできていると言われています。
体重の約2%の水分が失われると口やのどが渇き、6%で頭痛、脱力感、10%で筋肉の痙攣、20%で死にいたると言われています。
つまり、水は命と言えましょう。
しかしコンゴでは水は死という言葉まであり、飲んだ水により死に至るケースが後を絶たない状態が続いています。
先ほど見て頂いたパネルのように、日本では考えられないほどの劣悪の状態にあると言えましょう。知事は東京の水道は世界一の技術を持っていると述べています。
私も世界の水問題解決のために、東京の力を積極的に活用すべきと考えます。
そこで、これまでの水道局の国際貢献の実績と、その成果について伺います。
さて、水道局では今年度から、東京都の高い水道技術への期待に応えていくために、ビジネスベースで管理団体の東京水道サービス株式会社を活用して、アジアに調査団を派遣しています。
しかし、今日パネルを見てのとおり、水問題はアジアに限らずアフリカも深刻な状態であります。
東京都がアフリカの国々にも国際貢献するとことで世界における東京のプレゼンスを高めことにもなるでしょう。
コンゴの人口は6600万人、水道に携わる技術者は100人、これでは水道施設を作っても、オペレーションや維持管理が困難な状況であり、特に人材育成は急務だと思います。
私は、コンゴのようなアフリカ諸国の未開発の地域にも、都が積極的に手を差し伸べるべきと考えます。
知事におかれましては、日頃から水に対して高いご見識をお持ちであり、深く敬意を表します。
ここは是非とも石原知事のお考えをお聞かせ頂きたいと思います。
2.在外邦人の教育について
さて、国際貢献の一つに海外における日本人学校の存在があります。
平成22年には海外で日本人の子どもが、約6万7千人、日本人学校等で義務教育受けています。
日本国民にふさわしい教育をと、政府は、主に公立の小中学校の教員を、世界各地の日本人学校等へ派遣しています。
昨年度、政府が予定した派遣教員の定数1334人に対し、125人約1割にあたる教員を都教育委員会は派遣しており、大きな役割を果たしていると言えましょう。
そこで伺いますが、海外の日本人学校から帰国した教員の貴重な体験を生かすことが大切だと思います。
帰国した先生が、他の教員に報告会や教員研修の場などを通じて情報を与えることは、有益と考えますが、都教育委員会の見解を伺います。
ところで、日本人学校など在外教育施設に教員が赴任する場合、諸費用として支度料などが、国から赴任前に全て支払われるとは限りません、例えば家賃などは後で支払われます。
アラブ首長国連邦など物価の高い国では、一年分の家賃だけで800万円前後を前払いしなければならないなど、一時的に多額の経費を負担しなければならない実態があります。また、その他の必要な経費については所定の額が支給されますが、金融機関に振り込まれるのは、平均的に赴任後2、3ヶ月後が多いようです。
いずれ国から支給されるとしても、一時的に多額の費用を負担しなければならないことは、高い意欲や情熱を持って海外の日本人学校等で働きたいと考える教員にとって障害となり、優秀な教員の確保の妨げとなります。
以前は、一部の銀行が低利で融資する制度があったようですが、今は無くなり、一般の貸付で借りるしかない状況です。この問題は都だけの問題ではなく、派遣を希望する全国の教員に共通する問題です。全国の公立学校の教員は共通の共済組合に加入しており、一般的な資金の貸付も行っていると聞いています。このような共済組合の事業を有効に活用できないかと考えています。
そこで伺いますが、教員が海外の日本人学校等に赴任する時に生じる一時的な経費について、例えば貸し付けを受けられる仕組みを構築するなどの新たな支援が期待されます。
都教育委員会の見解を伺います。
3.在外外国人の教育について
さて、目を国内に向けてみしょう
国際化が一層進む中で、都の公立学校に在籍する外国人児童・生徒は年々増加傾向にあります。
言語や習慣の違いにより、互いの理解が難しいこともあり、そうした違いがいじめにつながることもあると聞いています。
児童・生徒がそれぞれの文化や習慣の違いを受け止め、互いのよさに気付き認め合う気持ちを育てることが必要であると考えます。
そこでまず、都の公立学校では、今後、国際理解教育をどのように推進していくのか伺います。
続いて、外国人児童・生徒に対する日本語指導について伺います。
外国人児童、生徒のなかには、日常の会話はできても学習言語が十分ではなく、授業に支障が生じる場合があると聞いています。
都教育委員会は、日本語指導が必要な外国人児童・生徒の学習活動を支援するため、どのような取組を行っていくのか、伺います。
さて、国際貢献の構築は一夜にしてはできません。
永い時間をかけて築き上げるものと私は考えます。今回見て頂いたコンゴの小学校は、コンゴ政府との交渉から始まり、何も無いところから校舎を作るという作業から始まりました。コンゴの子どもたちは、日本に憧れ、一度は日本に行ってみたいと言っていました。華々しさは無いかもしれませんが、私は子どもたちの輝く目を見て国際貢献につながっていると確信しています。
さて、私は若いころ、知事は「数を勘定できない言葉」と言われたところのEU議会があるフランス、そのフランスのストラスブールという街に留学していました。フランスは漢字で仏の国と書きます、仏教国日本と縁がありそうです。
その頃の思い出の一つに、私が大学食堂で昼食していたら、一人の黒人学生が私の隣に座り、それから彼を中心に多くの学生が集まってきました。暫くして彼が私に挨拶して席をたち、学生には不釣り合いな高級なスポーツカーに乗ってその場を去りました。不思議に思い、「彼は何者か」尋ねたところ、「彼を知らないのか」と一斉に笑いが返ってきました。
記憶では中央アフリカの「国王の息子」つまり王子だったのです。
フランス政府は、外国でこれから重要と思われる人たちに、国費留学を勧めています。
それは国連や国際会議において、どんな小さな国でも一票という場面があります。外国で学んだ者は、その国の印象が良かったり、仲の良い友達がいれば、学んだ国に有利にしてあげたいと思うのではないでしょうか。
先ほどのコンゴの水道局長ジョルジュ、コシさんは日本の印象をこのように話していました「日本では、電車を待っている時、電車の中で、多くの人が読み物を読んでいる、そして何よりビックリしたことは、図書館に膨大な本があったことです」と。
私はあらためて日本の学べる環境に気付かされました。
石原知事は一橋大学で学び、こんにち知事の職務に就いています。
ちなみに、一橋大学の前身・商法講習所の創立にかかわった一人に福沢諭吉がいます。
その福沢諭吉の「学問のすすめ」では、「貧富の差はどこから来るのか、それは学問をしているのか、していないかだ」と述べています。
私は今コンゴで閉鎖になってしまった看護学校の再建にも力を注いでいます。
今日見て頂いた小学校アカデックスもそうですが、人材を育てることが最も重要であると考えます。
コンゴにおいての水問題も、学校や研修所を造りそこで技術者を育てる事により、今ある危険な水さえも飲めるようになると考えます。
他国に頼らずに自分たちの手で国を切り開くためにも、「誘い水」としての援助を切に望むものです。
本日は国際貢献、それも教育に光を当てた質問をしました。
この度、石原知事の施政方針表明では、若者の留学や海外勤務が減っている、若者が未知を恐れ情熱やエネルギーまでも失っては、日本は二度と立ち上がれなくなる。
東京から海図無き21世紀の航路を示すことで、日本の衰亡から救うと述べています。
国際都市東京を支える都庁職員は165251人、しかしその中で、外国籍を有する職員は何人いるかご存知でしょうか?たった25人です。
国際貢献に向けて、石原知事の世界を変える大きな一石を投じる強い決意をお聞かせ下さい。
本日は傍聴席で最後までご静聴頂いたコンゴ民主共和国大使館の方、コンゴの方々にこの場からに御礼を申し上げます
質問を終わります。
平成22年第三回都議会定例会
文書質問趣意書
質問事項
一 ジオパークについて
一 ジオパークについて
昨今の異常気象による地震や、地すべりなどの被害も、地質現象の一つの結果です。日本を含む世界の気候変動や、地殻変動が地球に少なからず大きな影響を与えていると言われています。地質学は、地球誕生から始まりこれからも人類の未来に向けて非常に大きな影響を与えています。
その地質学を楽しく学べる一つにジオパークが挙げられます。
ジオパークはヨーロッパで始まった地質や地形を、見どころとする自然の中の公園です。貴重で美しい地質や地形を含めた自然遺産を保全するとともに、地球科学の普及や環境教育などを行い、さらにこれらの遺産を観光資源として活用して地域社会の活性化を目指すというものです。
ヨーロッパのジオパーク運動はユネスコが支援する活動となり、2004年に世界ジオパークネットワーク(GGN)が設立されました。現在、ヨーロッパと中国を中心に57地域がGGNに加盟しています。
世界遺産は条約に基づいて保全・保護を重要視するのに対し、ジオパークは保全と活用、地域の人々の振興と活動が重要視されます。
さて、『ジオパーク』という語源ですが、糸魚川市が1991年に糸魚川ジオパーク(造語)というものを造って、これが『ジオパーク』という言葉のもとになったと言われます。
ジオパークとなる条件としては、
・ 地域の地史や地質現象がよくわかる地質遺産を多数含み、考古学的・生態学的・文化的な価値のある場所も含む。
・ 地方自治体および公的機関・地域社会や民間団体によるしっかりした運営組織と運営・財政計画をもつ。
・ ジオツーリズムなどを通じて、地域の持続可能な社会的・経済的発展を育成する。
・ 博物館、自然観察路、ガイド付きツアーなどにより、地球科学や環境問題に関する教育・普及活動を行う。
地域の伝統と法に基づき地質遺産を確実に保全する等が求められます。
世界のジオパークは圧倒的に欧州と中国に集中し、両者のタイプは大きく異なります。中国型は基本的には国営・官営が多く、入園料を非常に高く取って、その代わりそのお金でガイドあるいは維持・管理といったものに振り当てています。一方、欧州のジオパークは、ボランティア的な活動が中心で、非常に安価です。
さて、2010.9.14、経済産業省で第9回日本ジオパーク委員会が開催され、委員会での審査の結果、2008年に日本ジオパークに認定された室戸ジオパークが世界ジオパークネットワークへ加盟申請することに決まりました。
また、白滝、霧島、そして東京都の伊豆大島、の3地域が日本ジオパークに認定されました。
これは、2010.3.15から世界ジオパークネットワーク加盟申請希望地域と日本ジオパークネットワーク加盟希望地域の募集が始まり、最終的に日本ジオパーク委員会での書類審査、公開プレゼンテーション、現地審査を経て、認定されたものです。
これに伴い日本ジオパークネットワークへの加盟地域は14地域(うち3地域は世界ジオパーク)となりました。
【世界ジオパーク】
・ 洞爺湖有珠山ジオパーク:2009年8月認定(日本ジオパークには2008年12月認定)
・ 南アルプス(中央構造線エリア)ジオパーク:2008年12月認定
・ 島原半島ジオパーク:2009年8月認定(日本ジオパークには2008年12月認定)
【日本ジオパーク】
・ アポイ岳ジオパーク:2008年12月認定
・ 南アルプス(中央構造線エリア)ジオパーク:2008年認定
・ 山陰海岸ジオパーク:2008年12月認定
・ 室戸ジオパーク:2008年12月認定
・ 恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク:2009年10月認定
・ 隠岐ジオパーク:2009年10月認定
・ 阿蘇ジオパーク:2009年10月認定
・ 天草御所浦ジオパーク:2009年10月認定
日本の地質百選選定委員会が日本の地質『百選』を決めようという動きが、あります。またNPO法人地質情報整備・活用機構(GUPI)は『日本地質の日』とか、『都・道・府・県石』とか『市・町・村石』、という地質学あるいは地球惑星科学に関わることを広く国民・市民に普及・啓発しようという動きがあります。
『百選』には東京都の三宅島、父島無人岩なども記されています。
これからも、ユネスコ認定のジオパークを増やしていく努力は必要ですが、それ以外に、ナショナル・レベル、県レベル、市・町・村レベルのジオパークがあってもいいのではないかと考えます。
今後は、ただ単に風光明媚な場所だけの観光ではなくて、歴史、伝統、文化、地理、生態系、地球惑星科学あるいは地球科学に焦点を当てたような「文化観光」や「日本ならではのジオパーク」を理論的・理念的に構築していくことが求められます。
1 東京都や大島町の努力が報われ、今回伊豆大島が日本ジオパークに認定されましたことは、大変喜ばしいことであります。
旅行を楽しみながら地球の歴史や変動を実感し、防災や地球環境問題についても考えるジオツーリズム(ジオパークとツーリズムを合わせた考え方)は、住民にとっても、地域の自然・文化・伝統への誇りと自然保護にも目を向ける良い機会になることでしょう。
東京都で伊豆大島が、日本ジオパークに認定されたことはどのように評価しているのか。
2 ジオパークは地質、地球規模の気温、温暖化についても、地球惑星学的な観点から、教育で地学など学んでいく最適の材料と考えるが、教育に活用出来ないか。
3 ジオパークとして認定されたことにより、地質や地形と関連性のある名産品などの開発・販売の促進のほか、世界の他のジオパークとの情報交換が進めば、海外からの観光客も期待でき、地域の国際化にも役立ち活性化にも寄与すると思うがその可能性について伺う。
4 東京都には伊豆諸島、小笠原、奥多摩など自然が点在するが、新たなジオパークの可能性について伺う。
石毛しげる議員の文書質問に対する答弁書
質問事項
一 ジオパークについて
1 都は、伊豆大島が日本ジオパークに認定されたことをどのように評価しているか、所見を伺う。
回答
島しょの観光を振興するためには、それぞれの島が特徴ある観光資源を生かした個性的な取組を一層展開していくことが重要です。
大島には、三原山を中心とした地質学的に重要な地質遺産が点在しています。こうした中、大島が、日本ジオパークに認定されたことは、地質遺産を新たな観光資源として活用することにより、地域の観光振興につながると期待しています。
質問事項
一の2 ジオパークは高等学校において地学などを学んでいく最適の材料と考えるが、教育に活用できないか、所見を伺う。
回答
高等学校学習指導要領においては、地学の学習の中で、野外観察を行い、地域の地形や地質構造を概観することになっています。
ジオパークは、地層、岩石、地形、火山、断層など、様々な自然遺産を含む公園であり、こうしたジオパークをはじめとする都内にある自然遺産を学習に活用することは、生徒の自然に対する関心や探究心を高め、自然の事物や現象についての理解を深める上で、有効であると考えます。
質問事項
一の3 ジオパークとして認定されたことにより、名産品などの開発・販売促進のほか、地域の国際化や活性化にも寄与すると考えるが、その可能性について所見を伺う。
回答
ジオパークは、地質遺産を保護し、研究に活用するとともに、自然と人間との関わりを理解する場所として整備し、教育の場として、また新たな観光資源として地域の振興に活かしていくものです。
ジオパークの認定を契機として、大島町におけるこれら地質遺産を活用した取組により、地域の活性化が図られることを期待しています。
また、大島町では地域での活動を充実させ、ユネスコが支援する国際的な登録制度である世界ジオパーク認定への可能性を高めていきたいとの考えと聞いております。
質問事項
一の4 都には伊豆諸島、小笠原、奥多摩など自然が点在するが、新たなジオパークの可能性について所見を伺う。
回答
都内には、大島以外にも多くの地質遺産が存在すると承知しています。
これらの地質遺産は、地域にとっての貴重な観光資源であり、地元市町村がジオパーク認定の可能性を探ることを含めて、こうした地質遺産を活用していくことは、重要と考えます。